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36 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/29(土) 15:02:46.23 ID:vHg/mHq40
羽入と共にダム建設現場跡に着いた露伴は見覚えのある人影を見つけた。
露伴はその人影が自分の知る少年だと確認すると、ちょいと脅かしてやろうと考える。

露伴が足音を忍ばせて近寄ると、少年は突然振り向いた。

露伴「ぉっと、気づかれちまったか。」
圭一「露伴さん!
   何しに来たんすか?罰ゲームはちゃんと終わりましたよ。」
   
38 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/29(土) 15:05:16.41 ID:vHg/mHq40
露伴「偶然だよ。君がいるとは思ってなかったさ。
   それに、いい思いができたんだから、あんまり怒るなよな。」
圭一「いい思いって・・・、からかわないでくださいよ。
   別に魅音と手を繋いだって・・・」
露伴「あんな男みたいなやつじゃあ、いい思いでもなんでもない。
   ってかい?その割には恥ずかしがってたじゃないか。」
圭一「あ、あれは、村の人に見られたら勘違いされると思ったんですよ。」
露伴「ふぅーん。まぁ、そういうことにしといてあげよう。
   でも、女の子と手を繋いで帰れるなんてうらやましいぞ、圭一君。
   ちょっとは感謝してくれよ。」
圭一「ま、まぁ、そりゃ・・・ちょっとは魅音も女の子なのかなって思いましたけど・・・。
   って、いやいや、な、何言ってんだ俺。取り消し、今の取り消しですよ。」
露伴「聞かなかったことにしといてやるよ。ふふふ。」
圭一「露伴さん、絶対ばらしてやるぞって顔してますよ・・・。」

39 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/29(土) 15:13:11.27 ID:vHg/mHq40
レナ「圭一くーん!しゃべり声が聞こえるけど、誰かいるのーッ?」

ゴミ山の奥からレナの声が聞こえてくる。

圭一「あぁーっ!露伴さんが偶然通りかかったんだってさーッ!」
レナ「そっかー!待たせちゃってごめんねー!もうちょっとだからッ!」

露伴「なんだ、レナちゃんも一緒だったのかい?こんなゴミ山で何やってんだ、彼女は。」
圭一「さぁねぇ。昔、殺して埋めたバラバラ死体でも確認してるんじゃないすか?」
露伴「レナちゃんが犯人だって言うのかい?圭一君はおもしろいことを言うなぁ。
   残った右腕を確認してるってわけか。ふふふ。」
圭一「・・・え?」



パシャッ
突如シャッターを切る音がした。

43 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/29(土) 15:21:40.11 ID:vHg/mHq40
圭一「おわっ!」
露伴「おいおい、いきなり許可もなく写真を撮るなんて、こういうのを盗撮って言うんじゃあないか?」
富竹「あはは。すみません。
   いつも野鳥の撮影をしてるもんで、断った試しがないんですよ。
   いやぁ、夕闇に黄昏ながら何かを語り合う少年と青年。いい絵になってたんでね・・・。」
露伴「フンッ、お世辞はいいよ。次は撮影料を請求するからな、富竹さん。」
圭一「富竹・・・さん?」
富竹「いやいや、手厳しいなぁ。
   えっと、そっちの子は初めて会うかな。君は雛見沢の人かい?
   僕は富竹。フリーのカメラマンさ。雛見沢にはたまに来るんだ。」

レナ「圭一くーん!露伴さーん!お待たせー。待ったかな?・・・かな?」

レナがそう言いながらゴミ山から戻ってきた。

44 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/29(土) 15:27:56.94 ID:vHg/mHq40
富竹「おっと、もう一人いたのかい。こんにちわ、レナちゃん。」
レナ「あ、富竹さん。もう、こんばんわ、だよ。だよ。」

確かにレナが言うとおり、すでに夕日も沈みかけ、夜と言っても差し支えない時間となっていた。

露伴「おっと、もう日が沈んじまうな。さっさと用事を済ませないと。」
レナ「そういえば、露伴さんは何をしに来たのかな?かな?」
露伴「自転車が欲しくてね、雛見沢にいる間だけ使えればいいから、
   ゴミ山に捨ててないか探しに来たわけさ。レナちゃん、使えそうな自転車見かけなかったかい?」
レナ「それなら、レナが見つけたやつをあげるね。
   もし私のが壊れたら使おうかと思ってたやつがあるの。」
露伴「そりゃちょうどいい。そいつをくれよ。どこにあるんだい?」

富竹「それじゃあ、もう暗くなってきましたので、僕はこのへんで。
   またお会いしましょう、露伴さん。レナちゃんも、「圭一くん」も、またね。」
露伴「あぁ、"また"な。」
レナ「またねー☆
   ほら、露伴さん早くしないと暗くなっちゃうよ。こっちこっち。」

富竹が別れを告げ立ち去ると、レナと露伴は圭一を残してゴミ山に消えていった。

46 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/29(土) 15:36:07.65 ID:vHg/mHq40
無事に自転車を手に入れた露伴は、レナと圭一と途中まで一緒に帰ることにした。

露伴「そういえばレナちゃんは何をしてたんだい?あんなゴミ山で。」
レナ「レナはね、宝探しだよ。かぁーいいものを探すのっ。」
露伴「あのゴミ山でかい?よくわからないな・・・。」
レナ「あのね。あのね。今日はすっごいの見つけたんだよ!
   なんと、ケンタくん人形が捨てたあったのッ♪」
露伴「ケンタくん人形・・・あのケンタくんフライドチキンの前に置いてある、等身大の人形かい?」
レナ「・・・そう。ケンタくん☆
   ・・・はぅ・・・かぁいいよぅ・・・お持ち帰りしたぃ・・・。」

47 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/29(土) 15:38:57.54 ID:vHg/mHq40
露伴「あれのどこがかわいいんだ・・・。」
圭一「俺もよくわかんないすけど・・・、でもあれはゴミ山だろ?
   お持ち帰りしたきゃしてもいいんじゃないか?」
レナ「他の山の下敷きになってるの。・・・簡単には掘り出せないし・・・。
   あそこ、灯りがないからすぐ暗くなっちゃうし・・・。」
圭一「俺も手伝ってやるよ。今日のうまかった弁当の恩返しってことでさ。」
レナ「・・・はぅ・・・あ、・・・ありがとう・・・。」
露伴「僕も弁当と自転車の恩があるけど、二人のお邪魔はしないことにするよ。」
レナ「はぅ・・・圭一くんと二人っきり・・・はぅ・・・。」
圭一「ろ、露伴さん、もう、すぐからかうのやめてくださいよー。」
露伴「ははは。おっと、僕はこっちだけど、多分この辺でお別れじゃないか?」

気がつくと、ダム建設現場からの細い道を抜け、村の通りまでついていた。

48 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/29(土) 15:39:35.46 ID:vHg/mHq40
圭一「あぁ、俺らはこっちなんで、それじゃあ、露伴さん。また遊びましょう。」
レナ「また、部活しようね☆」
露伴「あぁ、またね。」
圭一「あ、露伴さん。聞きたいことがあるんですけど・・・今度教えてもらえますか?」
露伴「あぁ、さっきのことかい?別にいいけど。」
レナ「何のことかな?かな?」
露伴「ふふ。女の子には聞かせられない話なんだよ。
   圭一君と僕の秘密さ。」
レナ「はぅ・・・二人だけの秘密・・・はぅ・・・。」
圭一「露伴さんッ!誤解される言い方しないでくださいよ。
   ほら、レナ、置いてくぞーっ!!」

そう言ってレナと圭一は自分たちの帰路へと帰っていった。

50 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/29(土) 15:40:23.20 ID:vHg/mHq40
羽入「ちゃんと圭一やレナとも仲良くなれましたですね。」
露伴「レナちゃんは、マークしておく必要があるしね。
   圭一君は、大石さんの話だと漫画の主人公にぴったりだと思ってさ。
   取材したかったんだが、まぁ、予想通りにからかい甲斐のある子だったよ。」
羽入「レナも圭一もとってもいい子なのです。あんまりからかっちゃだめなのですよ。」
露伴「うーん、やっぱり、やめられないね。
   ガキをからかうのはさ、カッハッハッハッハーッ!」
羽入「むぅー、露伴はもっと素直になったほうがいいのです。」

羽入と露伴は、古手神社へと向かう。

今日の晩御飯はどっちが作るんだろうな。
帰ったら沙都子ちゃんに何か絵を描いてやろうかな。
露伴は家に着いてからのことに思慮を巡らせた。

雛見沢の子供たちのおかげで、露伴は少し大人になってきたようである。
52 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/29(土) 15:42:20.17 ID:vHg/mHq40

■TIPS

----露伴のメモ----
羽入からダム現場に行くまでの間に聞いたことをメモしておく

学校篭城事件について

学校篭城事件自体は、僕の知る通り竜宮礼奈が起こした立てこもり事件であり、
オヤシロ様の祟り等とはあまり関係がない

竜宮礼奈が34号文書を手にした
その結果、雛見沢症候群の研究をしている自衛隊を、
なんらかのバイオテロを計画する組織と誤認し、事件を起こしたもののようだ
34号文書を竜宮礼奈に託したとされる、鷹野三四が死亡したのも、彼女が犯行を決意した背景にはあるようだ

だが、この事件は羽入たちにとっては別の事件として捉えることができるらしい

53 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/29(土) 15:43:29.14 ID:vHg/mHq40
まず、羽入達にとって、この"竜宮礼奈により立てこもり事件"は常に起きる出来事ではないらしい
彼女達の転生?の経験上、比較的低い確率で起こる事件なのだそうだ
しかし、視点をもうひとつマクロな視点に移すと、かなりの高い確率で起きる事件になる
それは、"雛見沢の少年少女のいづれか、または複数が雛見沢症候群の発症を起こす"というものらしい
学校篭城事件の際に、竜宮礼奈には雛見沢症候群の発症を示す症状が出ていたらしい
また、彼女らの転生の中では、他にも圭一、魅音、詩音が症候群を発症するケースがあるそうだ

ちなみに、詩音というのは魅音の双子の妹らしく、僕は面識がない
彼女らは一卵性双生児のため、羽入達にはどちらが発症して何らかの凶行を行っているのか判断できないそうだ

54 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/29(土) 15:44:04.53 ID:vHg/mHq40
なぜ彼らが発症することが高確率で起こるのかはわからない
何か他の要因があるのだろうか?
思春期の彼らがもっとも精神的に不安定だということが発症に関与しているのだろうか
または梨花の近くにいるために、何か影響があるのか?
とりあえず、これに関しては僕には考えられないな

55 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/29(土) 15:44:25.88 ID:vHg/mHq40
結論を端的に書こう
僕は、昭和58年の雛見沢では、
富竹・鷹野・梨花の殺害、竜宮礼奈の学校篭城事件、入江京介の自殺、が起きると思っていた

しかし、実際には、富竹・鷹野・梨花の殺害は起こるが、その他に関しては必ず起こるものではないらしい
入江京介の自殺は、梨花達が知らない出来事らしいので、常に起こるかまったくわからない
そして、篭城事件の代わりに、誰かの雛見沢症候群の発症が起こる
ちなみに症候群の発症は高確率だが、起こらない場合、または梨花たちが気づかない場合もあるそうだ


57 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/29(土) 15:45:56.05 ID:vHg/mHq40
さて、これらの話を聞いてある意味安心した
篭城事件がただの個別の事件であることが確認できたからだ
これで僕の推理が正しければ、"常に"梨花を殺害する人間が誰なのかはほぼ推測できた
しかし、別の問題も出てきたことになる
羽入の話では、雛見沢症候群を発症した人間に梨花が殺されることもあるらしい
記憶のノイズとやらで推測でしかないらしいが、多分そうなのだろう




僕のしばらくの行動目標が決まった
まずは、梨花を殺害する人間の動機を探ること
殺害する人間の推測はできるが、動機はまったく思い当たらないからな

そして、梨花を生き延びさせること
梨花が発症した人間に殺される等のケースは避けなければならない
逆に言えば、それらのケースを避けていれば梨花を殺す人間は必ず行動に移る
そうすれば、僕の推理が正しいのか確かめることができる

58 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/29(土) 15:46:40.23 ID:vHg/mHq40
----惨劇の足音?----

レナ「はぅ・・・圭一くんと露伴さんの秘密・・・はぅ・・・」
圭一「あーもう、変なこと想像すんなよなー。
   別にそんなことじゃないんだって。」

そう言いながら、圭一はレナの頭を乱暴に撫でた。


60 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/29(土) 15:53:12.01 ID:vHg/mHq40
レナ「はぅ・・・。
   でも、女の子には言えない秘密なんだよね。
   魅ぃちゃんに教えてあげよーっと。」
圭一「おいおい、やめてくれよ、魅音にバレたら絶対言うまで聞いてくるもんなー。
   まぁ、別に言ったっていいんだけどさ、露伴さんが言うとおり、女の子が好きそうな話じゃないんだよ。」
レナ「ふーん。
   でも、圭一くんが本当に悩んでるなら、レナに聞いてくれても大丈夫だからね。」
圭一「そんな、悩み事なんかじゃないって。ちょっと気になることがあっただけだよ。」
レナ「気になること?レナが知ってたら教えてあげるよ?」

61 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/29(土) 15:54:25.13 ID:vHg/mHq40
圭一「うーん。あそこさ・・・、さっきのダムの工事現場。
   あそこで昔、なんかあったのか?」
レナ「ダム工事をやってたんだってね。詳しくは知らないけど・・・はぅ・・・。」
圭一「たとえばさ、工事中になんかあったとか。事故とか。」




レナ「知らない。」




62 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/29(土) 15:57:47.28 ID:vHg/mHq40
レナ「実はね、去年までよそに住んでたの。」
圭一「え?レナも転校生だったのかい?俺はてっきり・・・」
レナ「だからね、それ以前のことはよく知らないの・・・ごめんね☆」
圭一「あぁ、そうなんだ、じゃあやっぱり露伴さんに聞いてみるよ。
   露伴さん物知りだからなー。」
レナ「そうだね、露伴さんすごいよね。
   魅ぃちゃんが完璧に負けるところなんて久しぶりに見たな。」
圭一「だよなぁー。あの魅音が完璧に負けてたもんなー。
   それに絵を描いてくれたり、ちょっとからかうのが困るけど、また露伴さんと遊びたいぜ。」
レナ「そうだね。レナももっとかぁいいもの描いてもらおーっと。」
圭一「お、レナ、バイクだ、危ないぞ。」

63 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/29(土) 15:58:10.14 ID:vHg/mHq40
圭一「痛ぇッ!くっそー、こんな砂利道で飛ばすなよなー。」
レナ「圭一くん、大丈夫?」
圭一「あぁ、石が飛んだだけだからよ。全然どーってことないよ。
   さて、もう家だ。レナ、気をつけて帰れよ。」
レナ「うん、じゃあ、また明日。
   待ち合わせに来なかったら迎えに来るからね。」
圭一「わーったよ。ちゃんと起きるって。
   じゃ、またな。」
   
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