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 83 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/19(水) 00:38:24.10 ID:+QGfPvLE0
----××県鹿骨市興宮----

康一が露伴からの不審な電話を受けた日から3日後。
白川郷の取材を終えた露伴の姿は、鹿骨市の図書館の中にあった。
鹿骨市というのは、雛見沢を含むかなり広大な面積の市である。
ここ興宮も鹿骨市に含まれており、鹿骨市の中心部ではないもののそこそこ栄えた街だ。
そしてなにより、雛見沢地区として封鎖された地域に隣接した街なのだ。
露伴はすでに興宮にホテルを取り、ここを拠点に雛見沢に関する取材をするつもりでいた。

84 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/19(水) 00:41:50.28 ID:+QGfPvLE0
露伴がなぜ図書館に来ているのかというと、実に簡単な理由である。
雛見沢の歴史・風土を調べる場所として、雛見沢に最も近い街の図書館を選んだのだ。

露伴は初めて来た図書館のはずなのに、てきぱきと資料を集め、必要な情報をメモ帳にまとめていく。
露伴のことを何も知らない人がみれば、まるで民俗学の学者か何かにでも見えるだろうか。

そんなとき、二人の男性が露伴のいる郷土資料のコーナーに入ってきた。
この二人の男性がどうにも不自然な組み合わせなのだ。
一人は体格のいい初老の男性。
もう一人は80は過ぎただろうか?まさにおじいさんと呼ぶに相応しい男性だった。

95 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/19(水) 00:58:58.93 ID:+QGfPvLE0
露伴は二人が入ってきたとき違和感を覚えたが、取材の邪魔をしなければいいと思い調べ物を再開した。
しかし、露伴の希望が叶うことはなかった。なんとその二人は雛見沢に関する本を必死に読み調べ始めたのだ。
露伴は世の中気に入らないことだらけだと思ったが、すぐに新しい違和感に気がついた。

その違和感とは、この二人の調べる様子であった。
最初は昔を懐かしみに来た父とその介護をする息子かと思った。
しかし、彼らの様子は過去を懐かしむ様子などまったくない。
まるで刑事が過去の犯罪者リストを洗うかのような鋭い眼差しで本を読み続けているのである。

97 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/19(水) 01:02:42.45 ID:+QGfPvLE0
この二人はおかしい。もちろん雛見沢を調べる人間なんていくらでもいる。
この図書館にだって、年にどれだけのオカルトマニアが雛見沢を調べにくるだろうか。
しかし、彼らは違う。年齢からしてもただのオカルトマニアとは思えない。
なにより、彼らの眼光の鋭さが言っている。彼らは自分以上に雛見沢の何かを知っている。
そしてそこに残る秘密を解き明かそうとしているのだということを。

露伴は意を決して話しかけようと考えた。
初老の男性はなんとも言えない迫力を持っていたが、同時に誠実さを感じさせている。
露伴はこの初老の男性に話しかけることにした。

104 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/19(水) 01:09:13.78 ID:+QGfPvLE0
露伴「あー、すみません。ちょっといいですか?
   僕、こういうものなんですが、地元の方ですか?」

そう言って露伴は名刺を差し出した。

男性「あ・・・いえ、私は地元の人間ではありませんよ。
   漫画家さん・・・ですか?」
露伴「えぇ、漫画の取材で来てましてね。
   お話、聞きたいんですけど、隣いいですか?」
男性「いや、先ほども言いましたが私は地元の人間ではありません。
   取材なさるなら、他を当たったほうがいいと思いますが?」
露伴「いえね、地元の人じゃあなくてもいいんですよ。
   雛見沢・・・ご存知ですよね?」
   
   112 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/19(水) 01:17:08.99 ID:XyW8PcGB0
男性「ぇ・・・えぇ・・・名前くらいは・・・」
露伴「名前くらい?そんなことないだろ。
   さっきからアンタの手元にある本、雛見沢に関する本ばっかりじゃないか。」
男性「いや、これはなんというか・・・
   お恥ずかしい話だが、私、オカルトマニアってやつでして・・・」
露伴「違うな。あんたは違う。
   さっきから怪しいんだよ、アンタら二人・・・」
   
   119 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/19(水) 01:20:35.74 ID:XyW8PcGB0
露伴「いい歳した男が二人そろってオカルト研究か?
   そんなわけないね。あんたらの目が物語ってるよ。
   アンタらはただのオカルトマニアじゃない。雛見沢の何かを知っている。」
男性「・・・失礼な人だな。何も知らないし、あなたみたいな人に話す話はないですよ。」

露伴と男性の間に険悪なムードが漂い始めていた。
その時、もう一人の年老いた男性が二人に近づき、声をかけた。

老人「おんやぁ?雑談ですか?
   楽しそうですねぇ。赤坂さんはお若い人と仲がよくてうらやましい。」
赤坂「大石さん・・・、この方は取材をしているそうでしてね。
   僕は地元の人間じゃないので断っただけですよ。」
大石「そうですか、そうですか。そちらのお若いの、お名前はなんて言うんですかぁ?」
赤坂「大石さんッ!」

124 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/19(水) 01:25:40.50 ID:XyW8PcGB0
露伴「岸辺露伴だ・・・」
大石「岸辺さん・・・ですか。下の名前変わってますねぇ。
   はて、どこかで聞いたことがあるような気もするんですが・・・」
露伴「・・・漫画家をしているんでね。
   芸能人ほどじゃあないが、名前は売れてるほうだと思うよ。」
大石「漫画家さんですかぁ。有名な方にお会いするのなんて光栄ですねぇ。
   あー、ちなみに私、ここらへんの出身なんですけど、どうです?取材してみませんか?」
赤坂「ちょ、大石さんッ!ちょっとこっちに・・・」

125 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/19(水) 01:27:05.97 ID:XyW8PcGB0
赤坂「大石さん、だめですよ。あの漫画家、雛見沢について調べてるらしいんです。
   どうせオカルトマニアとかと一緒で興味で調べてるだけなんです。
   何も話さないほうがいいですよ。」
大石「赤坂さん、私もあなたももういい年だ。
   このままじゃ私が死ぬまでに大災害の真実を暴くっていうのも怪しくなってきました。
   私達ふたりの力じゃどうにもならないんですよ。」
赤坂「だからってあんな男を仲間にするなんて、僕は賛成できませんよ。
   というか、聞こえてたんですか?彼が雛見沢を調べてること。」
大石「おやおや、赤坂さんは大分相性が悪いみたいですねぇ。
   私はね、あの男から感じるものがあるんですよ。あの男なら必ず真実を暴いてくれる。
   そんな気がしてしょうがないんですよ。」

129 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/19(水) 01:31:06.65 ID:XyW8PcGB0
赤坂「・・・」
大石「私達の次の世代に仕事を任せるっていう意味もありますよ。
   でもね、それ以上に、あの男なら今すぐにでも真実を見せてくれるような、そんな気がするんです。
   それに、昔にあの男に似てる人物に会ったことがあるような気がするんですよ。」
赤坂「・・・わかりました。大石さんがそこまでおっしゃるなら話してみましょうか。」
大石「んっふっふっ。すみませんねぇ、いつも折れてもらっちゃって。
   赤坂さんはお年寄りにお優しいですからなぁ。」
   
   133 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/19(水) 01:35:36.67 ID:XyW8PcGB0
赤坂と呼ばれた男は大石とやらをひっぱって何やらヒソヒソ話をしているようだった。
どうせ僕の悪口でも言ってるんだろう。大石ってやつからは何か聞けそうだったのにな。
まぁ、幸い図書館で人気もない。天国への扉(ヘブンズドアー)で読んじまうか。
露伴がそんなことを考えているうちに、二人の話し合いは終わったようだった。

二人が露伴に近づく。そして赤坂が話しかけた。
赤坂「あなたに私達の知るすべてをお教えしようと思います。
   ですが、ここではさすがに人目に触れる。私達の宿にいきましょうか。」

露伴はてっきり断られるものだと思っていたので拍子抜けだった。
うまく行き過ぎて何だか釈然としないものを感じながら露伴は彼らと共に図書館から出ることにした。
140 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/19(水) 01:41:06.30 ID:XyW8PcGB0

■TIPS

----露伴のメモ----
オヤシロ様の祟りについて調べる上で、
オヤシロ様信仰というのがいつからあるのか調べてみた
その上で雛見沢についてのおおまかな歴史を調べられたので書いておく
ただ、オカルトファンが多いせいか雛見沢に関する本は少ないようだった
図書館の検索システムで検索すると残っている本もあったため、
近年処分、または閲覧不可になったようだ
図書館の職員に食いついてみるかな・・・

146 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/19(水) 01:43:45.11 ID:XyW8PcGB0
雛見沢は昔から隔離された地域だったらしい
それがどれほど昔なのかは分からないが、明治以前からの風習のようだ
これにはオヤシロ様信仰が関わっているようである

オヤシロ様信仰に関する資料には矛盾なども見られるのだが、
村から出て行ってはいけない、村によそ者を入れてはいけない
という点についてはほとんどの資料に出てくる
そのため、この信仰がかなりの昔からあり、村は隔離された地域となっていたようだ
ただ、自分たちを仙人だと考えていた為にこのような考えを持ったという資料が多い
いけ好かない連中だったんだろうな

147 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/19(水) 01:45:18.92 ID:XyW8PcGB0
その雛見沢の信仰のなかに、雛見沢の住人は鬼の末裔であるというものがあるらしい
近代になるにつれて、この信仰により雛見沢は別の意味で隔離された地域となったらしい
わかりやすい言葉で言えば差別部落だ
まぁ、自分達を仙人だとか勘違いしてれば当然だよな
自業自得ってやつさ

151 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/19(水) 01:46:51.51 ID:XyW8PcGB0
このくらいまでしか雛見沢に関する資料ではわからなかった
あとは僕の知る知識だと近年にダム建設に反対する運動などに繋がっていくようだ
そしてそのダム建設の現場監督がオヤシロ様の祟りにあって死ぬ
オヤシロ様の祟りってやつは昔からの言い伝えに背いた者
つまり村から出て行った者などに起こるってことになってるらしい
だが、雛見沢の敵が死ぬっていう祟りは近年のようだ

一応僕の中では過去の祟りと、近年の祟りは別に考えておこう
近年の祟りはこのあとに書くが、スタンドの類の可能性があると考えられるしね

153 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/19(水) 01:48:12.69 ID:XyW8PcGB0
オヤシロ様信仰と歴史を調べる上で見つけたことを書いておこう
村の中において権力をもった家が3つほどあったらしい
その3つの家による合議制で村の重要な事項を決定していたようだ
その家とは、公由家、古手家、園崎家の3つの家らしい
この3家の中での多少の力関係などもあったようである
その名残に、近代に入ってからは公由家から村長を出すしきたりになっていたらしい

158 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/19(水) 01:52:11.68 ID:XyW8PcGB0
まぁ、そんなことはどうでもいいんだが
この3家の中で最もオヤシロ様の祟りに関係があるのは古手家だ

古手家は古手神社を継ぐ一族であり、
その古手神社こそが唯一のオヤシロ様を祀る神社なのだ
ちなみに3年目の祟りで神主が死んだという神社でもある
古手家の女子には奇妙な力があるとの資料があった

159 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/19(水) 01:52:49.88 ID:XyW8PcGB0
この力がスタンドだとすれば、この家系にスタンド使いが多いのだろうか?
スタンド使いが祟りを起こし、3年目には自分自身が死んだ?
妻の方がスタンド使いで夫を殺し、逃亡したと考えるのが妥当か?
いや、スタンド使いかどうかもまだわからないし決め付けるのはダメだな
とりあえず、この古手神社には行ってみることにしよう


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