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86 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 23:07:12.16 ID:C188nCwF0
----××県鹿骨市雛見沢----
露伴「こりゃぁ・・・いいなぁ・・・。
   スケッチしとこう・・・。」

大石たちと別れた次の日、露伴は雛見沢を訪れていた。
いま露伴がいるのは鬼ヶ淵と呼ばれる沼だ。
といっても、すでに埋め立てられていて沼ではないのだが。
かなりの面積がコンクリートで埋め立てられており、その上には何もない。
インターネットではUFOの着陸場だとか言われているが、たしかに奇妙な景色だった。
広大なコンクリートの地面、その無機質な景色を露伴は楽しそうにスケッチしていた。どうみても不審者だ。

87 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 23:10:53.44 ID:C188nCwF0
この沼は大災害の初期のころに埋め立てられた。
地質学的にはガスの発生源を埋め立ててもなんら意味はないらしい。
さらに言うなら、ガスの発生を止めるために沼を埋め立てたのに20年も雛見沢を封鎖するのはおかしい。
この埋め立てには何か別に意味があるんじゃあないか?
露伴はそこが気になっていた。

89 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 23:17:39.89 ID:C188nCwF0
露伴「よし、このくらいでいいだろう。
   さーて、次はどこに行こうかなぁ。
   ・・・。この地図からすると、一番近いのは学校。
   いや、道を考えると古手神社を通って学校に行くのがちょうどいいようだな。」

露伴は古手神社にいくことを決め、車を走らせた。
雛見沢に入ってからは道は整備がされておらず、砂利道だった。
本当に雛見沢は昭和の終わりから時を止めたままのような場所なのだ。

90 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 23:21:21.34 ID:C188nCwF0
古手神社の境内へと登る階段に露伴の車が到着した。
車から降りた露伴は、ため息を漏らす。
こんな高い階段の上にあるのかよ・・・。僕は文系なんだから勘弁してくれよなぁ。
露伴はそう思うと、ゆっくりと階段を登り始める。


古手神社は雛見沢の中で最も高い位置にある建築物だ。
古手神社の境内の裏手からは雛見沢を一望できる場所があると赤坂は言っていたが、そんなものに露伴は興味がなかった。
露伴が興味を持っていたのは、古手梨花の死んだ場所だということだけだった。

94 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 23:30:39.40 ID:C188nCwF0
階段を登りきると、今にも朽ち果てそうな神社があった。
小さな村の神社にしては大きい社だが、それもオヤシロ様信仰が村で重視されていたことの表れなのかもしれない。
露伴は大石から聞いたとおりの梨花が死んだ場所、社の賽銭箱に近づいていく。

露伴「別に何も変わったところはないよな。
   ん・・・?賽銭箱のこのシミ・・・。血痕じゃあないか?」

クンクン・・・。露伴は匂いを嗅いでみたが、血痕なのかはよくわからなかった。
特に変わったこともなかったため、露伴の興味は賽銭箱から社の中身に移ったようだ。

露伴「あれが・・オヤシロ様か?ただの大仏かなんかにしか見えない・・・。
   ちッ、この扉鍵が掛かってやがる。」

露伴はガチャガチャと社の扉を開けようとする。
しまいにはイライラしたのか、扉を思いっきり蹴飛ばしてしまう。

バキッ!!ミシミシ、ズドォォォンッ!
扉が片方壊れ、自重で倒れてしまった。

98 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 23:34:46.43 ID:C188nCwF0
露伴「こりゃあ、やりすぎたかな・・・。
   まぁ、せっかく開いたんだし中に入るとするか・・・。」

露伴は倒した扉をまたぎ、社の中へと入っていった。
社の中は露伴が倒した扉に巻き上げられた埃が舞っていた。
高い格子から射し込む光が埃を照らし、幻想的な風景にも感じられた。

露伴「オヤシロ様ねぇ・・・・。
   見た目は特に変わったところはないよなぁ。」

露伴が御神像へと近づきながら呟いた。







シャン

そのとき、露伴は背後で鈴の音がしたような気がした。

101 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 23:39:44.49 ID:C188nCwF0
露伴「誰だッ!誰かいるのかッ!!」

露伴はそう叫びながら振り返る。
しかし、露伴の背後には誰もいなかった。
露伴は走り出し、壊した扉も踏みつけて外に出る。

しかし、露伴があたりを見回しても何も見つけることはできない。
見つけるどころか、人の気配などまったく感じられなかった。













シャン

??「人の身には過ぎる力を持ちし者よ・・・。
   なぜこの地を訪れた・・・。」
   
   103 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 23:43:02.86 ID:C188nCwF0
今度は確実に聞き間違えではない。
再び背後から・・・、つまり今度は社の中から鈴の音と人の声が聞こえてきた。

バッ!!

露伴は振り返る。
そこには、小柄な少女が一人いるように見えた。
巫女のような装束に身を包んでいる。
しかし、彼女は本当に少女なのだろうか・・・。
人の心の底まで見透かしてしまうような、そんな恐ろしい瞳で露伴を見据えていた。

104 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 23:46:35.85 ID:C188nCwF0
一瞬露伴は彼女の目に睨まれ、思考を停止してしまった。
しかし、すぐに冷静さを取り戻し、分析する。

彼女は・・・、浮いている!?

そう、その少女は地に足をつけることなく浮いていた。

それに、彼女の体は透けている・・・。
格子から射す日の光も彼女を通り抜けている。影があるべき場所にも影がないッ。
こいつ、スタンドか幽霊か・・・どちらにせよ、危険だッ!!!

露伴「天国への扉ッ(ヘブンズ・ドアー)!!!!!」

110 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 23:49:43.83 ID:C188nCwF0
露伴「・・・何・・・だと・・・。」

過去に露伴のヘブンズ・ドアーが効かないことはなかった。
少なくとも、文字を飛ばせるように成長してからは、一度も攻撃が失敗したことはなかったのだ。
しかし、露伴の飛ばした文字は彼女をすり抜けた。彼女が露伴の攻撃を受け流したのではない。
露伴の攻撃は間違いなく彼女がいる場所を通過した。
そして彼女に触れることなくオヤシロ様の御神像へとぶつかったのだ。
先ほどから彼女を通り抜けている光と同じように。

114 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 23:52:44.63 ID:C188nCwF0
??「愚かな者よ・・・。我が身は既にこの世には無きものであると知れ・・・。
   この姿は貴様の力と想いが引き寄せた幻想・・・。
   まさか既に去った世界から干渉してくるほどの力を持つ者がいるとは思わなかったが・・・。
   なぜこの地を訪れた・・・。貴様の強い想い・・・何を求めているのだ・・・。」
露伴「・・・。
   おまえは、僕の敵なのか?」
??「・・・貴様の力が私に届かぬように、こちらからの干渉もできぬ・・・。
   さぁ、我が問いに答えよ・・・人の子よ・・・。」

115 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/21(金) 23:57:05.98 ID:C188nCwF0
露伴「・・・。
   雛見沢大災害の、いや、
   正確にはオヤシロ様の祟りの真相を暴きにきた。それが僕の望みだ。」
??「貴様の力なら梨花を助けることができるかもしれない・・・。
   貴様に一度だけ・・・真実を知る機会を与えよう・・・。」



謎の少女がそう言うと、露伴の体が光りだした。
そしてまるで彼女の体のように透けはじめる。

露伴「おいッ!!何をしたッ!!
   僕には干渉できないんじゃなかったのか!?
   う、うわァァァァァァアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!」
   
   120 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/22(土) 00:00:39.28 ID:sY7N24Q50
露伴「ここは・・・。どこだ・・・?」
??「ここは、あなたの世界と僕の世界の間なのです。」

先ほどの少女が露伴の横に座っていた。
先ほどまであんなに露伴に恐怖を感じさせた目は、普通の目になっていた。
いまの少女はただの少女にしか見えない。頭に変なものがついているということ以外は。

121 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/22(土) 00:01:53.95 ID:sY7N24Q50
露伴は体を動かそうとしたが金縛りにあっているかのように指一本も動かせなかった。
しかし、この空間はどこか心地よいものを、
まるで母親にでも見守られているかのような感覚を感じさせていた。
そのため露伴はあまり焦る気持ちや恐怖を抱くことがなかった。

露伴「言ってることがまったくわからない。
   それに動けない・・・。僕はどうなるんだ?」
??「あなたには、これから僕のいた世界、昭和58年の雛見沢に来てほしいのです。
   そこにはあなたの求める真実があるのです。」
露伴「・・・過去に戻すスタンド能力か。」
??「すたん・・・ど・・・?
   何を言っているのかよくわからないのです。あぅあぅ。」
   
   123 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/22(土) 00:06:07.12 ID:sY7N24Q50
露伴「あぁ、なんでもいい。そういう能力なんだろ?えっと・・・君の・・・。」
??「ちょっと違うのです。あなたの世界の過去ではないのです。
   あなたの世界にそっくりな、もうひとつの世界だとおもってください。
   それと、僕の名前は羽入というのです。よろしくなのですよ。」
露伴「ふむ、違う世界ねぇ。
   違う世界なのに、僕の世界の真実が知れるのかい?」
羽入「あぅあぅ・・・。多分、としか言えないのです。
   少しは変わることもあると思うのですが、オヤシロ様の祟りはちゃんと起こりますですよ。」

露伴「取材にはなるか・・・。僕は露伴だ。岸辺露伴。」
羽入「ロハンですか?初めて聞くかっこいい名前なのです。」

125 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/22(土) 00:08:34.71 ID:sY7N24Q50
露伴「ところで、僕は、元の世界に戻れるんだろうな?」
羽入「それは心配いらないのです。
   僕に頼めばちゃんと戻してあげますです。
   それと、一応、あなたが僕のいる世界で死んでしまった時も、元の世界に戻るのです。」
露伴「へぇ。そりゃぁ便利なもんだな。
   いろいろ楽しめそうだ・・・ふふふ。」
羽入「あぅあぅ。あんまりイタズラしちゃいけないのです。
   あなたには頑張ってもらいたいことがあるのです。」
露伴「おいおい、また頼み事かよ。」

127 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/22(土) 00:13:18.05 ID:sY7N24Q50
露伴は大石と赤坂のことを思い出す。
彼らはこの20年間調べ続けてきたことを全て自分に託してくれた。
2日間の間に、彼らの熱意をヒシヒシと感じたし、彼らのこれまでの努力には尊敬すら感じている。
なにより、一生懸命に露伴に説明をしてくれる彼らに愛着が湧いていたのだ。

露伴「先約がいるんだよなぁ。あんまり変な頼み事は聞けないぜ?」
羽入「あぅあぅ。せっかく過去に連れて行ってあげるんだから約束してほしいのです。」
露伴「いいから言ってみろよ。聞いてみないとわからないだろう?」
羽入「梨花を・・・僕の友人の梨花を助けてほしいのです・・・。」
露伴「・・・。
   それは、オヤシロ様の祟りの真相を探りながら考えさせてくれ。」
羽入「・・・わかったのです・・・。
   さぁ、もうすぐ着きますですよ。
   僕の世界の雛見沢へ。」




羽入がそう言うと、露伴の意識は遠のいていった。
135 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/22(土) 00:16:46.02 ID:sY7N24Q50

■TIPS

----露伴のメモ----
すごいことになってきた。
羽入という少女の能力で、昭和58年の雛見沢に着いた
ただ、僕のいた世界の過去というわけではないらしい
彼女の能力について説明を受けたのでメモしておく

136 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/22(土) 00:18:26.27 ID:sY7N24Q50
彼女の能力は、違う世界の過去に移動するという能力のようだ
彼女自身は、古手梨花を救うためにこの能力を使用しているらしい
古手梨花が死亡した際に、この能力を使用して古手梨花と自分を過去に戻すのだそうだ

この違う世界というのは、基本的には同じ世界なのだが、細かい部分が違うらしい
同じ部分というのは、強い誰かの意志に基づき起こるものであり、
逆に細かい違いは強い意志が働いていないために揺らいでいる部分なのだそうだ
幸い、オヤシロ様の祟りは必ず起こるらしいので、取材できそうだ

ちなみに彼女の説明が正しいということは、僕自身が証明している
彼女が言うには、他の世界から僕が彼女に影響を及ぼしたことは無いらしい
これは僕がスタンド能力を持ったのは、僕が来た世界だけだということだ
彼女の説明のとおり、僕がスタンド能力を持つのは虹村形兆の気まぐれのようなものであり必然ではない
すると、僕がいくら雛見沢に興味を持っても、彼女に干渉することはできないということだ
なんだか矛盾がなくて気持ち悪いな

137 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/22(土) 00:19:16.25 ID:sY7N24Q50
なお、過去に戻っても基本的には記憶は残る
能力を使用した付近の記憶は消えてしまうらしいが、僕の場合は過去に戻っても全ての記憶が残っていた
彼女が言うには、古手梨花が死ぬため、その死によるノイズで記憶が消えてしまうらしい
それが理由で彼女らは古手梨花を殺す犯人がわからず、死を回避できないのだと言う



古手梨花は既に数十年分の記憶を持っており、
古手梨花の精神年齢は肉体年齢とはかけ離れたものになっているらしい
ちなみに、この羽入という少女は幽霊のようなものみたいだ
年をとらないため、肉体年齢は関係ない。この少女についてはこのあと記す

古手梨花以外の人間に能力を発動することはできないらしい
僕に能力を発動できたのは、僕がスタンド能力を持っているせいだと彼女は言っていた
すると、古手梨花もスタンドの才能があるのだろう
スタンド使いは惹かれあうとはよく言ったものだ

138 名前: ◆rp2eoCmTnc 投稿日: 2007/12/22(土) 00:20:25.37 ID:sY7N24Q50
羽入について
まだ詳しく話を聞いていないが、彼女は幽霊であると考えられる
杉本鈴美との共通点が多々あり、これらから彼女は幽霊であると推測できるのだ
また、本人は自分がオヤシロ様であると言っていた

頭に変なものがついているし、なんなんだろうな
詳しい話は今度聞こう


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