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21 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/24(月) 17:29:01.42 ID:PjMXrIrr0
  1983年(昭和58年)6月


----××県鹿骨市雛見沢----

羽入「ロハン、起きてくださいなのです。ロハーン?」
露伴「ん・・・?」

露伴が目を覚ますと、そこは古手神社の境内だった。
露伴が壊した扉は直っている。さらに言うなら、社全体が明らかに新しいものになっていた。

露伴「過去に戻ったと言うのは本当のようだな。
   今は昭和58年の何月何日なんだ?」
   
   24 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/24(月) 17:32:14.51 ID:PjMXrIrr0
羽入「ちょっとわからないのです。
   僕がロハンの世界に惹かれたのは6月に入ったときだったのですが、
   そのあと時間を移動している間にどれだけの日数が経過してるかわからないのです。
   あぅあぅ。」
露伴「まずはそれを調べることから始めないといけないな。
   6月26日までにどれだけの余裕があるのかが重要だ。」
羽入「6月26日ですか?たしかに梨花が死ぬのはその時期ですけど、毎回決まってるわけじゃないのです。」
露伴「そうなのかい?
   とりあえず、今日の日付を確認すること。
   僕が寝泊りする場所を確保すること。
   この二つを最初に済ませなきゃあならない。」
   
   26 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/24(月) 17:38:30.12 ID:PjMXrIrr0
羽入「日付は梨花に聞けばわかるのですよ。
   泊まる場所も梨花のおうちでいいんじゃないのですか?」
露伴「あぁ、神主夫妻はもう死んでいるから家族がいないんだったな。
   北条沙都子も同居していると聞いた気がするが、古手梨花が許可してくれればそれでいいか。
   じゃあその古手梨花の家に案内してくれよ。」
羽入「うーん。もし今日が平日なら、梨花は学校にいっちゃってるのです。
   家と学校を見てきますですよ。僕が梨花にお話してきますから、ロハンは待っててほしいのです。」

そう言うと、羽入は露伴の返答を待たずに走り出していった。

27 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/24(月) 17:40:31.35 ID:PjMXrIrr0
羽入はすぐに戻ってきた。古手梨花が家にいないことを確認してきたらしい。
それを伝えると、またすぐに学校に行くと言って走り去ってしまった。


やれやれ、学校に行ったら学校が終わるまで僕は待ってなきゃいけないじゃあないか。
とりあえず、村の中をいろいろと回らせてもらうかな。

露伴はそう思い、境内の階段を降りるのだった。

おいおい、僕の車がないぞ。
もしかして、僕はこれから大災害までの期間を徒歩ですごさなくっちゃあいけないのか?
時間が余れば生まれたばかりの仗助にイタズラしに行ってやろうと思っていたのにッ!
それに着替えや宿泊道具も全部車の中だ。財布は一応持ってるが、この金使えるのか?
おっと、携帯電話を持っていたと思ったが・・・ふん、やっぱり圏外か。
幸い、地図は持っているしな。とりあえず店でも探すか。

29 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/24(月) 17:45:19.38 ID:PjMXrIrr0
露伴「もう大分歩いたが・・・、
   喫茶店のひとつも無いって言うのか?この雛見沢って村は。
   くそッ!山と田んぼばっかりで、店なんて何軒かしか見つからなかったぞ・・・。」

露伴は、喫茶店かどこかで時間をつぶしながら店員に取材をしてみよう、そう考えていた。
しかし、露伴が見つけることができたのは豆腐屋や小さな電気屋、日用品を売る雑貨屋等、
露伴が気軽に入れるような店はひとつもなかった。

30 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/24(月) 17:47:10.92 ID:PjMXrIrr0
露伴は疲れ果て、バス停の椅子に座ることにした。

露伴「おいおい、バスの運行表が嫌に縦長だぜ。
   一時間に1本とか2本の村って、本当にあるもんだな。」

露伴は雛見沢に対する愚痴を考えながら、バス停でしばらく休んでいた。
すると、露伴の来た方向とは逆方向から、地図が正しいとすれば興宮の方角から一台の自転車がやってきた。
露伴は雛見沢に来てから、畑仕事をする爺さん婆さんと店の店員らしき村人にしか出会っていない。
道路を通過するのは自分だけだと思っていた露伴はその自転車を眺めていた。

33 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/24(月) 17:51:33.48 ID:PjMXrIrr0
自転車が近づくに連れて乗っている人間の性別がわかるようになる。
男だ。それにけっこういい体格をしている。

露伴がそうやって観察をしていると、その男はバス停の前まで来て急停止した。
露伴が不思議そうな顔で見ていると、男は話しかけてきた。
??「こんにちわ。立派なカメラをお持ちですね。
   野鳥の撮影かなにかですか?」
露伴「・・・。(カメラに興味を持ったのか。)
   いや、取材でね。僕は漫画家・・・を目指しているんだ。
   それで取材をしてて、ちょっと休んでるんだよ。」
??「そうなんですか!いやぁ、僕も似たようなものなんですよ。
   僕は富竹。フリーのカメラマンです。まぁ、まだ無名なのでお互い似たようなものですね。」
   
   36 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/24(月) 17:57:41.62 ID:PjMXrIrr0
露伴「へぇ、富竹さんか。
   僕は岸辺露伴。露伴でいいですよ。
   (こいつが5年目の祟りの被害者、富竹ジロウか。いきなり大物に出会えたな。)」
富竹「露伴さんですか。変わった名前ですね。
   僕の下の名前はジロウと言います。どちらで呼んでくださっても構いませんよ。」
露伴「富竹さんは、何をしに来てるんです?この雛見沢へ。」
富竹「カメラマンって行ったじゃないですか、カメラマン。
   野鳥の撮影をしてるんですよ。他にも動植物を撮ったりしてます。
   この雛見沢は貴重な写真が沢山取れるんですよ。ぜひ、取材してってください。」

37 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/24(月) 18:01:35.13 ID:PjMXrIrr0
露伴「雛見沢に詳しいようですね。僕の取材、受けてもらえます?」
富竹「えぇ、いいですよ。今日はこのあと予定があるんですが、暇な日なら村を案内しますよ。」
露伴「いえね、僕、オヤシロ様の祟りってやつを取材してるんですよ。
   雛見沢に詳しいんだったら、知ってますよね?オヤシロ様の祟り。」
富竹「・・・。
   あははは、参ったなぁ。漫画家さんってそんな嫌なこと調べるんですか?」
露伴「漫画の題材にしては、おもしろそうじゃないですか?」
富竹「うーん。困った人だなぁ。
   でも、僕はこの地域の人間じゃないんで、あんまり知りませんよ?
   取材で調べられてるのでしたら、僕の知ってることは全部知ってると思うんですが。」
露伴「ふーん。何か知っているかと思ったんだがね・・・。」
富竹「ご期待に添えないようで、申し訳ないですね。
   そろそろ待ち合わせの時間なので、これで失礼します。
   あ、野鳥や自然の取材がしたくなったらいつでも言ってくださいね。雛見沢のいい場所を案内しますよ。」
露伴「あぁ・・・。」

富竹は再び自転車にまたがり、漕ぎ出した。

39 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/24(月) 18:05:31.54 ID:PjMXrIrr0
露伴「(僕がこんな面白そうな獲物を逃がすわけがないだろうッ!
    天国への扉ッ(ヘブンズ・ドアー)!!!!!!)」
富竹は本になってしまった。

40 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/24(月) 18:06:50.73 ID:PjMXrIrr0
露伴「この村がいくら人気がないと言っても、ここは道路だ。
   さっさとこいつが5年目の祟りにあう理由を調べちまうか。」

そう言って露伴は富竹のページをめくろうとする。

露伴「ッ!!
   富竹ジロウ、陸上自衛隊調査部所属、階級は二尉。
   現在、雛見沢症候群を研究する入江機関の監査のために雛見沢を訪問中・・・」

露伴が富竹のページを読み始めたとき、人気がなかったにも関わらず露伴を制止する声が聞こえた。

羽入「ロハンッ!富竹に何をしているのですかッ!!」

41 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/24(月) 18:08:02.62 ID:PjMXrIrr0
露伴「あぁ、ちょうどいいところに来た。
   見えるか?こいつ雛見沢症候群の研究施設を知っているみたいだ。」
羽入「あぅあぅ。そのくらい僕たちも知っているのです。
   富竹は僕たちの仲間なのですよ。だから乱暴しちゃだめなのです。」
露伴「なんだって?それじゃあこいつの情報は役に立たないってのかよ。
   ちッ・・・めんどくさいことになる前に戻してやるか・・・。」



富竹「あれ・・・?僕は?」
露伴「大丈夫かい?富竹さん。
   自転車を漕ぎ出したとたんに倒れたから何事かと思ったよ。
   病院、行ったほうがいいんじゃあないのか?」
富竹「だ、大丈夫ですよ。いやはや、お恥ずかしい。
   おっしゃるとおり一応病院に行くことにします。それじゃあ、また。」

そう言って富竹は再び自転車にまたがり、露伴の元を離れていった。

43 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/24(月) 18:09:45.15 ID:PjMXrIrr0
露伴「おまえ、普通の人間には見えないのか?」
羽入「あぅあぅ。よくわかったのです。
   僕は梨花以外の人間には見えないのですよ。」
露伴「富竹が起きたとき、僕しかいないような仕草だったんでね。
   それに学校に行ったらこんな早く終わるわけないしな。
   それで、どうだったんだよ。」
羽入「そうなのです。僕は梨花に会ってきたのです。
   今日は昭和58年の6月11日の土曜日なのです。
   梨花はお昼に学校が終わったら帰ってくるので話をしたいと言っていましたのです。」
露伴「そうか。今が何時か知らないが、もう正午近くになるだろうな。
   待ち合わせ場所に行こうか?」
羽入「わかりましたです。
   梨花のおうちに案内しますですよ。」
露伴「北条沙都子も一緒か?」
羽入「沙都子は僕の存在を知らないのです。
   梨花が上手く先に帰ってくると言っていたのです。」

44 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/24(月) 18:10:38.74 ID:PjMXrIrr0
露伴「オーケー、わかったよ。
   いろいろ聞きたいことがある。歩きながら答えてくれ。」
羽入「僕の知っていることなら、なんでも教えてあげますですよ。」


露伴は羽入と共に来た道を戻り始める。

34号文書の内容は事実なのかもしれない。
そうなると、大石達の推理はあっているのだろうか。
まずは羽入と古手梨花から得られる情報をまとめなくてはならないな。

こりゃあ意外と早く真相に辿り着けるかもしれない、と露伴は上機嫌に羽入から話を聞くのだった。
59 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/24(月) 19:07:27.86 ID:PjMXrIrr0

■TIPS

----露伴のメモ----
羽入から聞いた情報のメモ
 
・雛見沢症候群
 この病気は雛見沢一帯の人間が感染している
 通常は潜伏したままだが、一定の条件下で偶発的に発病する
 発病する条件として、
  女王感染者(追記)から離れる
  精神的に極度のストレス状態にある
 という2点が発病のための条件らしい
 女王感染者の件はフェロモンのようなものらしく、離れる距離・期間等に影響を受けるようだ
 ストレスに関しては個人差などもあるようである
 この2点のいずれか、または両方の条件の下で、偶発的に発病するのだそうだ
 ちなみに発病した際の症状としては、被害妄想・疑心暗鬼・認識障害などの精神的なものが現れる。
 また、それらによる興奮状態に陥り、自傷行動や近くにいる人間に暴行を行う等、
 手がつけられなくなるらしい

60 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/24(月) 19:08:23.82 ID:PjMXrIrr0
・女王感染者
 雛見沢症候群の病原菌の女王アリ的なものらしい
 現在は古手梨花が女王感染者されている
 古手梨花が死亡すると感染者は全員発症すると考えられている
 古手梨花の体調の変化だけでも、他の感染者に影響を及ぼすことが確認されている

62 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/24(月) 19:09:28.95 ID:PjMXrIrr0
・入江診療所
 雛見沢村唯一の診療所である
 実態は地下の研究施設で雛見沢症候群の研究をする自衛隊管轄の施設
 雛見沢症候群の研究を日々行っており、発症者を保護することもあるらしい
 富竹ジロウはこの施設の監査役らしく、時折雛見沢を訪れる
 なお、この施設の職員は前述の理由で古手梨花の保護も目的としているらしい
 大石さんが鷹野三四もこの施設の職員だと言っていた気がする 

63 名前: ◆rp2eoCmTnc [] 投稿日:2007/12/24(月) 19:09:48.41 ID:PjMXrIrr0
まさか34号文書に書かれていた病原菌が実在したとは思わなかった
しかもそれを研究しているのが自衛隊とは話が急に大きくなってきたな
大災害の真相は古手梨花が死亡したことによる村人全員の発症なのか?
その結果バイオテロが引き起こされた?

いや、羽入が知る限り園崎家は入江診療所との関連はないようだ
それが本当なら、発症による暴動の鎮圧ってところだろうか
政府による暴動の鎮圧の結果が住民2000人全滅となると大スキャンダルだぞ?






おもしろくなってきたな


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